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彼女にピーチティーを。自分には気分でモヒートを頼んだ。
それぞれを両手に持つと、ピーチとミントの香りが合わさって、なんだか妙にいい気分になった。
彼女の元に戻ってピーチティーを手渡す。
彼女の手がわずかに触れて、グラスに付いた水滴で二人の手が濡れた。
心臓の音がデカくなる。
「乾杯してもいいですか?」
「はい」
俺の言葉に彼女は目を細めてくったくのない笑顔をくれる。
…ほとんど反則だ。
俺たちはグラスを合わせた。
「お疲れさまでした」
「いえ。僕なんて何もしていませんよ。…でも、すごく勉強になりました」
俺は言いながらアルコールを喉に流し込む。
少しでも酔いたかった。
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