花に酔う獣【2】 side獣

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「んぁっ、ゆーくん。もっと」 甘い吐息を吐きながら、愛しい花が乱れ散る。 夜通し与え続けた快楽に、自我を失くして身をくねらせ悦びに堕ちてゆく。 「ミカ、ミカ……もっと奥まで繋がりたい」 華奢な肢体を強く抱きしめ、最奥にある悦楽の扉をこじ開けた。 「あぁんっーーっ」 僕をきつく締め付けながら、背中をしならせ大きく仰け反るその白い喉元に、吸い付き。 思わず果てそうになるのを、ギリギリ耐える。 「んんっ。ゆーく……」 達したばかりで荒い息を吐く彼女のくちびるを塞いで、逃げる舌を追いかけ捕らえる。 何度も角度を変えて思う存分甘いくちびるを貪って、ついばむようにキスを落した。
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