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「フミちんだってさ、イケメンだったとしても美馬っち以外の男にキスとかされたらキモいでしょ？」
その言葉に木村先輩の一件を思い出し、鳥肌がたってしまった。
「それは……そうかも」
「そうだよ。誰も傷付けない恋なんてないんじゃない？綺麗事だよ、そんなの」
若菜ちゃんの言葉に、チクンと胸が痛む。
「あたしは……誰の事も傷付けたくないな。それが例え綺麗事だったとしても」
「ま、ひとそれぞれじゃーん。あたしゃ歯向かう相手はコテンパンにするけどさっ」
にひひと笑う若菜ちゃんの言葉に、彼女らしいと微笑む。
「誰も傷付けたくないけど、彼の事を守るためならなんだってすると思う」
彼の存在があたしの全てだから。
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