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「あのさぁ」
「うん?」
「カノジョがいないからって
私誘うとか、それってどうなの?」
またカノジョは用事があるらしく、
部活終わりの佑二が私と帰宅中である。
「えっ ルカちゃんが俺を
待っててくれたんじゃないのー?」
わざと楽しそうに言う佑二を軽く睨んで
拳を脇腹にグリグリした。
「待ってないし。委員会だし。」
ちょ、やめろって とか言いながら
ニコニコしている。
「まぁいいじゃん。どうせ家近いんだし
暗くなってきたし、送ってくしー」
それが、勘違いするんだから。
「カノジョ、こんなの見たらいい気分しないんじゃない?」
「うーん、大丈夫じゃない?
ルカのこと、好きみたいだし?」
「は?なんで?」
「いつだったか、沢田センパイ、心配してくれたんですー
って、言ってたぞ」
「あー」
ばつが悪くて、曖昧に返事をした。
きっとあの初恋の話した時だ。
あの子、イヤミ言われたとは思ってないのね。
やっぱり素直だわ。
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