いつもの光景

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「おはよ」 「おお、おはようルカ」 教室に入って来た佑二に、 声をかけた。 ...無意識なんだろうなぁ 好きな人が名前で読んでくれるのって 女子にはたまらないんだよ。 佑二が席につくなり、クラスの女子が あちこちから話しかける。 その全部に、佑二が愛想良く返事を返していた。 これが、いつもの光景。 「ねぇ、さっき一緒だった子、カノジョ?」 これもいつものこと。 カノジョが変わると、私から話しかける。 「あー うん。昨日ね」 「そうなんだ。可愛い子じゃん」 「だろー? 亜衣子ちゃんって言うんだよ」 軽く返してくる佑二を見て、小さくため息をついた。 「また好きでもないのに、OKしたんだ?」 「いやいや、これからこれから。まずは付き合ってみないとね」
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