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「前の子と別れたの、一昨日じゃなかった?」
佑二が困ったような苦い顔を一瞬した。
「まぁ.. ね」
「来るもの拒まずはいいけど、
相手の子の気持ちも考えないと可哀想だよ」
「考えてるつもりなんだけどなぁ...」
悪びれずに、さらりと言う佑二の目には
なんの色もなかった。
この表情を見る度に、
佑二の心が誰にも開いていない事を
思い知らされて、切なくなる。
ふにゃ と笑う顔が、
一見人懐こくみえる。
でもこの顔は、
本当の佑二じゃない。
「...まぁ、佑二が決めた事なら、いいか。
カノジョと仲よくね」
なんとなく冷たく言い捨てて
自分の席に戻った。
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