第5章

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「俺は男と付き合ってたんだ。・・・ここに来る前に、ちょっと色々意見の相違があって振られてしまったけど、どうしたって諦め切れない。だからあいつを、もう一度手に入れる為に、父さん達にもちゃんと言っておきたかったんだ」 「・・・男と?お、お前、男が好きなのか?」 父親が驚愕に目を見張る。 「ああ」 頷く圭太に父親は絶句した。 「だから、再婚はしない。もしかしたら養子縁組で籍を同じにすることがあるかもしれないけど、今はまだ考えていないから」 今はただ、修也を追いかけて捕まえる。それしか考えられない。その後のことは、おいおい考えればいい。時間はたっぷりある。 「そんなこと、そんなこと、認められる筈がないだろう!」 圭太の話を聞いた父親は、ソファから立ち上がり、激昂する。 「なんで、よりにもよって男なんだ。女性ともちゃんと付き合うことが出来るのに、選んだ相手が男なんて、絶対に認めないからな!」 「別に認めて貰おうなんて、考えちゃいないよ。報告しておこうと思っただけだから。付き合うのは俺だ。父さんに反対されたところで、気持ちを変えるつもりはない」 言い放つ圭太に、父親が青筋を立てながら、わなわなと震えた。
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