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明け方5時過ぎ。ほんのついさっきまで痴態を晒していた圭太も、今は夢の中だ。
修也は眠り込んでいる圭太の身体を清め、シーツを交換した。
きっと目が覚めたら酷く機嫌が悪いに違いない。嫌がる圭太を組み敷き、散々食い散らかした。
受け入れる側の負担をまるっきり無視した行為は、いわゆる愛ゆえの暴走で、修也としたら当然の結果だ。でもそれは、あくまで修也の言い分でしかなく、圭太が納得するはずもないだろう。
文句の一つや二つ、甘んじて受け入れるつもりではいた。
「可愛いのがいけないんだぞ」
泣き顔が可愛くて、つい無茶をしてしまう。言ったら最後、口も聞いてくれなくなりそうだから言わないが。
修也は脂下がった顔で圭太を見つめた。
頬に一つキスをする。んっと、擽ったそうに身を捩る圭太に、またもや欲情の火が灯りかけ、修也は慌ててベットから降りた。
脱ぎ散らかした洋服の下から下着を取り出し履いた。上着に手を伸ばしポケットからスマホを取り出す。
そろりと音を立てないように歩き、隣の部屋へと向かった。
唯一あるソファに座りスマホを立ち上げた。ピロロと何度か音が鳴り、慌ててサイレントに設定する。
何通かのメールと着信履歴が表示されるのを一通り眺めて、修也は電話を掛けた。
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