6941人が本棚に入れています
本棚に追加
/3000ページ
実体を生み出すことが可能であるにも関わらず、アベルは残像でカイトを翻弄しながら攻撃を仕掛けてきていた。
最初からこの方法を取ることも出来た筈なのにだ。
しかしアベルの取ったこの行動の意味するところを、カイトも薄々感付いていた。
「さっきも言ったでしょう?戦いはすぐに終わらせずに楽しまないと」
アベルはニヤニヤした顔で、そう答えた。
じっくりと時間をかけてカイトをいたぶっていくつもりなのだろう。
なるほどね、と一言だけ言ってカイトは素早く剣を構える。
3人のアベルも手に持った双銃を一斉にカイトに向けた。
「今度は先程のような残像ではなく、全て実体です。この攻撃をかわし切れますかね~?」
6つの銃口から、先程までの3倍の数の弾丸が一斉に襲い掛かってきた。
最初のコメントを投稿しよう!