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中には禁断の果実を口にした人間への神が与えた罰だと語る者もいるが、どちらの意味であったとしてもそれ程大きな違いはない。
今の人類に残された道はただ1つだけ。
生き残る為には戦うしかないのだ。
「1人で戻れる?」
「あ、はい・・・」
「そうか。気を付けて戻れよ」
ルナのその言葉を聞いた男は一言だけ言い残し、その場を去っていった。
あ、そういえば助けて貰ったのにお礼を言えなかったな・・・。
しかし、再び声を掛けるには男の背中は既に離れ過ぎた所にあった。
ルナはこの男との出会いを、その存在を生涯忘れる事はないだろう。
これが後に、この世界に大きな変革をもたらし、歴史にその名を刻む事になるこの男とルナの最初の出会いだった。
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