Q.3 お互いの良いところを10個言って?

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おだ「〝正義感が強くて真面目で、誰よりもきちんと仕事をしようと頑張るところ〟」 きづ「うわ……なに……(そんな真顔で言わないでください……)」 おだ「〝俺がどんなに馬鹿やっても、なんだかんだ言いながら絶対に見捨てないでいてくれる、優しいところ〟」 きづ「……」 おだ「そんな良いところ満載なお嬢を、俺は心から信用して、頼りにしています」 きづ「……小っ恥ずかしいこと言いますね。(どうしよう。嬉しい。顔が熱くなってしまう)あの……小田村さん、そう思っているのは、なにもあなただけというわけじゃ――」 おだ「よっしゃー! 勝ったぁー!」 きづ「……はぁ?」 おだ「先に10個」 きづ「(それ、ちょ……)今……そんな話の流れでした?(空気読んでください!)」 おだ「え? だって今、勝負してたでしょ? 俺とお嬢」 きづ「……あーもーいいです。くだらない、こんな茶番……!」 おだ「そう?」 きづ「ええ! さあもういいでしょう? さっさと業務に戻りますよ」 おだ「……あはは」 きづ「何がおかしいんです!」 おだ「やっぱり優しい。いや、可愛いよ」 きづ「馬鹿にしてるんですか」 おだ「だってさぁ……『あなたなんて知りません』……じゃあないんだね?」 きづ「はぁ?」 おだ「俺もう二回も言ってるよ? 〝お嬢〟って」 きづ「ッ……!」 おだ「いつもありがとう、お嬢。ほんと助かってるよ(ニコッ)」 きづ「こ……っ(の……馬鹿! アホ! 自分! なんでコイツなんだろう)、……台詞の使い回しはやめてもらえますか」 おだ「あらら、バレちゃった? うちのカミさんはこれで喜ぶんだけどねぇ」 きづ「どういう理屈ですか。はい、もうほんとに終わりです。今すぐ業務に戻ってください」 おだ「ハイハーイ」 きづ「ハイは一回! (なにをやってるんだ、私は。なんでコイツ……同期で、上司で、妻を愛するこの男を――)」 ※どうして好きになってしまったのだろう。
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