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紀伊長 尼鳴(キイナガ アマナ)
享年18歳
趣味、読書、人間観察、妄想、ペット雑誌収集or拝読
性格、根暗、人間嫌い、動物好き
容姿、小柄な身長、目を隠す長い前髪を丸眼鏡で抑えている、いつも半目で周りからはよく濁っていると言われる。
―――――――――――――――――――――
「ふーん、なるほどねぇ」
……いや、何が?
てか、ここどこだよ?
辺りを見渡しても何もなく、真っ白で俺はよくもわからず座っている、いや、寝ているのだろうか。
それすら曖昧になる不思議な感覚だ。
「まぁ、君の事は、よくわかったよ」
そして俺の目の前で話しているのは空色の髪を腰まで伸ばした絶世の美女だ。性的欲求すら起こることはなく、ただただ呆然と眺めてしまう。
「さぁ、これから君を異世界へ転生させるわけだけどもね?
その世界は、概ね君達の世界にあるゲームの中のファンタジーを詰め込んだ様な世界だと思ってもらえればいい」
うん、サッパリわからん。
何故俺は異世界転生されなければならないのか。
「ん?あぁ。理由だったね。
まぁ、ありがちな話し、私が仕事中に君の生命紙をバッサリ破いちゃったわけだよ、故意に」
あー、うん、なるほど。だいたい、掴めてきぞ。
これは所謂、転生して異世界で暴れるぞぉ!
みたいな感じのやつだ。漫画でそんな様なストーリーを読んだ事がある。
故意って部分はスルーしよう。
怒りで血管プッツンしたら大事だ。
「故意に」
殺してやろうか、こいつ。
わざと言ってんだろ。
ニヤニヤ笑ってやがる。
まぁ、寛大な心で許してやるが。
てか、今更気づいたが、どうやら俺には体と呼べるものは無いらしい。
手の感覚もなければ、足の感覚もない、目を動かそうにも、視界は固定されていて動かない。
本当に死んだのな。
「いやー、その事については申し訳ないと思ってんだよ?本当に。
だから異世界転生させてあげようって話なんじゃないか。
他の神様がこんなミス犯しても、何にもしてくれないよ?
全く、感謝してもらいたいくらいだよ!」
ステイ、ステイ。
殴りたい衝動を抑えなければ。
「まぁまぁ、落ち着いて。
とりあえず、異世界転生する前に、君のステータスをチェックするからさ。
あ、ステータスって言うのはわかると思うけど、パワーとかHPとかを表示する、あれだよ」
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