247人が本棚に入れています
本棚に追加
吉野くんは目を丸くする。
当然だろう。
まだ、週が明けたばかりの月曜の夜なのだから。
「…飲みたいって…まだ、月曜だよ?」
「…だよね」
彼の言葉に笑顔で誤魔化したつもりだった。
「ごめん。飲まなくていいからご飯、ご飯。さ、どこにする? 私、ホントお腹空いちゃった」
結局、私たちが入ったのは小さな居酒屋。
吉野くんが「焼き鳥がウマいから」と飲みたいと言った私に気を利かせて選んでくれたお店だった。
私たちは隣り合ってカウンターに座った。
目の前では炭火で焼き鳥を焼いている。
炭火から立ち上る黒い煙が店内に充満してるけど、今日は何も気にならない。
匂いを気にするよりも…食い気だった。
最初のコメントを投稿しよう!