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「浅倉夏樹、篠原千秋、白河真冬、御厨春海、四人ともちょっと立ってくれ。」
「ハイ」
なんだろう?四人が四人とも困惑し、互いに顔を見合わせながら、座席から立ち上がった。
周りの生徒たちも、突然の出来事にざわつき始める。
「春、夏、秋、冬。このクラスには四季の名前のついた女子が四人揃っているんだな!これは珍しい、春から縁起がいいゾ。」
何が縁起がいいんだかよく判らないけれど、珍しいのは確かだ。
クラスメイト達からも自然にどよめきと拍手が湧き上がる。
四人はなんともいえない照れくささを感じた。
春海はどーもどーもと手を挙げて礼を言い、夏樹は皆に深く会釈をし、千秋はただただ困惑して赤面し、真冬は驚いて口に手を当てたまま言葉もない。
「奇遇な縁だが、これも何かの運命かもしれん。君達の四季物語は、今日からこの教室で始まる。みんな仲良くこのクラスをまとめていってくれ!よしありがとう、もう座っていいぞ。」
四人はお互いを見つめ合いながら、各々の座席に座った。
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