春はあけぼの
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浅倉夏樹は、教室の一番真ん中の一番前の席でキョロキョロと背後を見回していた。 物心ついた昔から、学期初めは大抵この場所が定位置となっていた。 五十音順だから文句を言っても致し方ない。 彼女もその辺はもはや諦めていた。 さて・・・と誰と友だちになろうかな? 体育会系特有の積極さとフットワークの軽さで、夏樹は早速クラスメイトの品定めに入った。
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