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「東の魔女を倒してゲットしたのです!」
「聖導院から押収されなかったの?」
「脱げないんですよねー!」
軽率な、とグウェンダリンは眉をひそめた。
「オズマ魔女に負ける気がしませーん!っだ!!」
「東の魔女といったら魔女の首領格だわ。」
信じられないといった様子だった。
「どうやって倒したの?」
「それは大変なバトルでした!オズマは竜巻を起こせるのですよ。もーガッチョーンガッシャーン!!そして勝ったのです!!」
オズマの話は要領を得ない。
説明にもなっていない。
「んでっ!魔女のものを身に着けてるのはあぶないっつーんで!リデルちゃんがオズマを監督するのですっ!」
オズマの話にフラウは圧倒されて何もいえなかった。
「あまりあなたとは組みたくないわ。」
「えええん!?そんなこといわないでくださいよう、うるわしのグウェンダリンさんっ。」
「危険きわまりないもの。リデルさんは大丈夫なの?こんなはねっかえりと行動を一緒にするなんて。」
「聖導院からの要請ですから。」
リデルの言葉は簡潔だった。
「ねっ次の部屋行こう!!」
リデルの腕をオズマは強く引っ張った。
もうフラウとグウェンダリンに興味がなくなったらしい。
まさしく竜巻だった。
「うるわしのグウェンダリンさんっ!なかよくしよーねっ!ばいばい!フラウ!」
ドアが閉まった。
「あなたにたいしてあまり興味はないのね。」
「そうみたい。」
率直な感想はその通りだと思った。
「ほんとうに東の魔女を倒したのかな?」
「そうなんでしょう。信じ難いけど。」
「あんな人がいるなんて、ほかにどんな人達がいるんだろう。」
「晩餐でおひろめとあいなるはずよ。オズマ・カンザスね。覚えておきましょう。」
またしてもノックの音がした。
やれやれ、とグウェンダリンはのびをした。
「私達は部屋をめぐるべきみたいだったようね。晩餐で会えばいいと思っていたのに。」
「そうだね、晩餐を待つまで部屋でおとなしくすることもないと思うよ。」
二人はぎょっとした。
今度はドアは開かなかった。
いつのまにか双子の少女が立っていた。
瞳の色が青色と水色の左右で違う。
「なあに?あのオズマとかいう子。」
「へきえき。変なやつ。」
「突然部屋に押し入ってさ。魔女に負ける気がしませーんんっ!てさ、自信過剰だよねえ。」
「そう思わなかった?グウェンダリン姫様。」
フラウはえ?となった。
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