第2章 青春は始まる

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「東の魔女を倒してゲットしたのです!」 「聖導院から押収されなかったの?」 「脱げないんですよねー!」 軽率な、とグウェンダリンは眉をひそめた。 「オズマ魔女に負ける気がしませーん!っだ!!」 「東の魔女といったら魔女の首領格だわ。」 信じられないといった様子だった。 「どうやって倒したの?」 「それは大変なバトルでした!オズマは竜巻を起こせるのですよ。もーガッチョーンガッシャーン!!そして勝ったのです!!」 オズマの話は要領を得ない。 説明にもなっていない。 「んでっ!魔女のものを身に着けてるのはあぶないっつーんで!リデルちゃんがオズマを監督するのですっ!」 オズマの話にフラウは圧倒されて何もいえなかった。 「あまりあなたとは組みたくないわ。」 「えええん!?そんなこといわないでくださいよう、うるわしのグウェンダリンさんっ。」 「危険きわまりないもの。リデルさんは大丈夫なの?こんなはねっかえりと行動を一緒にするなんて。」 「聖導院からの要請ですから。」 リデルの言葉は簡潔だった。 「ねっ次の部屋行こう!!」 リデルの腕をオズマは強く引っ張った。 もうフラウとグウェンダリンに興味がなくなったらしい。 まさしく竜巻だった。 「うるわしのグウェンダリンさんっ!なかよくしよーねっ!ばいばい!フラウ!」 ドアが閉まった。 「あなたにたいしてあまり興味はないのね。」 「そうみたい。」 率直な感想はその通りだと思った。 「ほんとうに東の魔女を倒したのかな?」 「そうなんでしょう。信じ難いけど。」 「あんな人がいるなんて、ほかにどんな人達がいるんだろう。」 「晩餐でおひろめとあいなるはずよ。オズマ・カンザスね。覚えておきましょう。」 またしてもノックの音がした。 やれやれ、とグウェンダリンはのびをした。 「私達は部屋をめぐるべきみたいだったようね。晩餐で会えばいいと思っていたのに。」 「そうだね、晩餐を待つまで部屋でおとなしくすることもないと思うよ。」 二人はぎょっとした。 今度はドアは開かなかった。 いつのまにか双子の少女が立っていた。 瞳の色が青色と水色の左右で違う。 「なあに?あのオズマとかいう子。」 「へきえき。変なやつ。」 「突然部屋に押し入ってさ。魔女に負ける気がしませーんんっ!てさ、自信過剰だよねえ。」 「そう思わなかった?グウェンダリン姫様。」 フラウはえ?となった。
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