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あれから二年後。
ついにこの日を迎えた。
オレたちは、美咲の悲しみを乗り越え、とうとう結ばれることとなった。
オルガンの音が鳴り響き、出席者が全員起立をする。
オレは緊張した。
父親に連れられた美咲がしずしずとオレのところに向かってくる。美咲は幸せをかみしめるようにゆっくりと歩いていた。
オレたちは必ず幸せになる。
そう確信したその瞬間、教会のドアがギイと開いて、男が飛び込んで来た。
チビでデブでハゲの男だった。
どこか同僚に似ている。
美咲は、驚いてその男を見つめる。それからゆっくりとオレの方に視線を移した。
しばらくの間、呆然と見比べているのがわかった。
美咲の目は潤んでいる。大粒の涙が一粒はらりとこぼれた。
「……ごめんなさい」
美咲は、男に連れられて教会を後にした。
………何てこった!
(完)
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