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桜からの手紙を読み終えて俺は、涙を溢した。
「そんな、嘘だろ?」
雷鳴が遠くで聞こえた。
どいつもこいつも犯人に見えるぜ。ひでぇ街だな?自分達のしてきたを棚に上げて、スピカの野郎!
伊藤を殺したのはアカタチ、おまえだろ?
スピカは俺を嵌めた。そして、死んだ。
煉瓦造りの煙突を俺は眺めていた。
モルモットたちに餌を与えるのに疲れて、伊藤は死んだのさ。俺のせいじゃない。
Ghostらしい無様な最期だったな。
列車に乗り込む。無機質な人間たちが座っている。列車が大宮駅に差し掛かったときだった、「ウネンウン、オディエ、イッスムニカ?」
銀行はどこだ?だっただろうか?韓国語だ。
黒い覆面をした男が拳銃を俺に向けてきた。
俺は死ぬほど怖かった。
俺はスマホのmapで最寄りの銀行を調べてやった。男は何もしないで立ち去った。
何で殺してくれなかったんだ?
無機質な人間たちは恐怖の声を上げたものの、心配などはしてくれなかった。
嫌な奴らだ。
人の心配どころではないのは分かるが、ちと寂しいな。皆、何事もなかったかのように、スマホをカチャカチャいじりはじめる。
誰かがこっちを見ている。君の悪い視線を感じていた。
《次は~土呂~、次は土呂~》
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