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名探偵!桜!!
桜は2日前に瀧口から送られてきた、《醜い街》をファイルから開いた。
アカタチは、蛇に似た魚のことらしい。
「醜い街に棲む偽者ねぇ」
画面を覗き込む。
登場人物は、アカタチ・スピカ・伊藤・韓国人。
「あぁ、なるほど」掌をポンッと叩いた。「この、韓国人が犯人。覆面をかぶってるから、本当に韓国人かどうかは分からない。さしずめ、死んだはずの伊藤が化けていたのね?スパイって外国語が堪能だからさ?私に挑戦するなんて100年早いわ」
柱時計を見た。8時13分。解決するのに3分!?
編集マンやめて探偵にでもなろうかな?
社員たちが次々に出社してくる。お局様の日野詩織が、こっちを睨んでいる。
超怖い!昨日見た、《リング》よりおぞましい。 「やっぱり女はこれだから…」
瀧口の女性蔑視発言に、桜のストレスが急上昇する。《急上昇~真冬の恋、永遠誓って~》広瀬香美のあの曲を思い出す。
「瀧口君?今、何か言ったかしら?」
「よーく、読んでみろ。ほらほら、いいのか?二目と見られぬ姿になっても。あっ、元々か…」
マジで殺りたい5秒前!
結局、謎を解けぬまま彼女は爆死しました。
なんて、言うのは嘘です。
「ははーん、君が悪いですか?」
気味が悪いが、君が悪いになってる~!
8時21分。
「漸く気づいたようだね?」
「なるほど、偽者ってのは誤字のことだったのね」
「まだ、謎は残っているぜ」
爆破9分前!
「土呂駅は大宮の1つ手前の駅、列車が逆向きに走っちゃってる?」
「よく、出来ました」
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