腕輪をもらう事に

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 夕食はパスタの様な物だった。  折角沢山人が泊まりに来ているので、山盛りの三種類のパスタにサラダにデザートにスープにと、バイキング形式だった。 「わー、トマトパスタ好きなんだ~。あ、こっちのパスタはキノコとインゲンのパスタだ!」 「こちらにはポテトサラダとかぼちゃのサラダに、レタスのサラダもあるな」 「よし、男らしく大盛りにするぞ!」 「! イズミ、そんなちっちゃくて可愛い体には入らないんじうゃ無いのかな!」 「何だと? リゼルの方こそ可愛くて女の子みたいに小食っぽいから、きっと食べきれないよ。無理をするべきではないとぼくは思うね」 「ほう、その言葉、後で後悔させてやるぞ、イズミ」 「ふふふ、リゼルの方こそ、後悔しないようにね!」  とお互い宣言し、大量のパスタ、そう、お皿に盛られた大量のそれを掴んで持ち上げた所で僕は、後ろから何者かに抱きしめられた。しかも、 「ふああぁあっ、ちょっ、何……クロウ、くすぐったいっ」 「……いや、どう考えてもこの体には入らない量を掴みあげているし、俺達の分がなくなるから……こう、ね」 「や、やめっ、やぁああっ」  もぞもぞと脇のあたりやお腹のあたりを服の上から弄られて、僕は喘いでしまう。  何でこんな目に僕が会うんだろうと思っていたけれど、僕だけではなかった。
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