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そう僕がキリッと答えると、クロウが半眼になって、
「まさかこの程度で酔うとはな。はあ、とりあえず食べるのを止めろ」
「やらぁ~、美味しいもん。キリッ」
そう僕がきちんとクロウに答えているのに、目の前のクロウは嘆息している。
しかも手首を掴んで引きずって部屋に連れ戻そうとするので、
「にゃ~だ~、はにゃせな~」
「呂律が回らなくなっているというのに。イズミがそんなに酒癖が悪かったなんて」
「にゃんにゃ~♪」
ご機嫌に抵抗する僕。
けれどそんな僕をクロウは抱き上げる。
お姫様抱っこというものだ。
でもクロウがそばにいるのも心地いいので、僕はそのまま顔をクロウにスリスリしながら部屋に運ばれていったのだった。
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