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ふと僕は深夜に目を覚ました。
そしてクロウに抱きしめられているのに気づいた。
「! え、えっと……意外に、いいかも?」
何処となく落ち着く様なそんな気がする。
なんだろう、この感覚。
そう思いながらも僕は、こそこそとクロウを起こさないようにその腕から逃げ出した。
途中、小さくクロウが呻いていたけれど、起こさなかったようだ。
そう言えばクロウは人ではないから眠る必要があるのだろうか?
神話なんかでも神様は眠っていたりしていた気もしたので、きっと眠るのだろう。
そう思いながら、何となく僕はベッドから起き上がる。
周りを見ると、リゼルがシオンの腕の中で気持ち良く、くぅくぅ、小さな寝息を立てている。
相変わらず仲が良いなと思いつつ僕は、
「何だか目が覚めちゃったな。ちょっとだけ外を歩いてこよう」
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