怠惰はアイデアの進歩!

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 そう告げるとクロウは、なるほどと呟き小さく笑った。 「折角だから、体でも要求しようと思ったのにな。残念だ」 「そ、そんなもの要求されてたまるか!」 「はは、冗談だ。それで材料はこれだな」 「うん、僕の前においておいて。えっと車は……普通の自動車でいいかな?」  黒塗りの高級車というか外車でも良かったのかもと思いつつ国産車を選ぶ。  スマホ画面に映しだされたそのボタンを、ポチっと押す。  すると材料が以前のように溶け出してすぐに、 「明らかに材料よりも大きい気がするのだけれど……」 「深く考えると疲れるだけだぞ」 「一部この世界のシステムに加担したやつが言う台詞じゃないと思う。……あれ?」  そこで僕はスマホ画面に追加された項目に気づく。  それは制限時間と書かれており、一秒一秒減っており、恐らくは、 「この自動車が使えるのは、6時間らしい。あと、時間短縮は出来るみたいだね」  よく見ると下の方に、制限時間6時間、任意で短縮可と書かれている。  けれど夕方までなら、自動車の速度も考えて、6時間もあれば余裕だ。  そう思った所で自動車が出来た。  そこでリゼルが、
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