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そして僕達は事情を説明しお手伝いをすると告げるとリーサさんは、
「だったら今日は家に泊まるといいわ。親戚が泊まりに来た時用の部屋があるし」
との事で、僕達は宿を探さずにすむ。
リゼルは武器を見放題だと喜んでいたのは良いとして。
そんなわけで僕はうろ覚えだけれどミシンの使い方をリーサさんに説明する。
そしてミシンの使い方を、リーサさんはあっという間に学習した。
ミシン用の糸もこのミシンにはセットされていて、糸は、
「紫の糸がいいわ」
リーサさんが告げると、糸が紫色になる。
これぞ本当にファンタジーだと思っていると、リーサさんはこんな素敵な魔法の道具があるなんてと感動していた。
ただ時間制限があると僕はリーサさんに伝えておく。
そして六時間後。
追加の材料で同様のミシンを作る……その前に夕食を頂いた。
それもご馳走してもらえた。
ここの近くの川でとれる川魚を焼いたものは、塩を降って食べるととても美味しかったり、買ってきたパンはまだ温かくてふわふわしている。
そしてその後も僕はミシンを作り、その間は、
「こら~、まて~」
「きゃー」
「きゃー」
僕は子供達を追いかけまわして遊んでいた。
そんな僕達を見てクロウが、
「精神年齢が同じなのか」
「? クロウ、何か言った?」
「いや、何でもない」
僕には良くは聞こえなかったけれど何となく悪口を言われた気がした。
それは置いておくとして、そうしてミシンを走らせること数時間。
「で、出来た!」
リーサさんが、納品しなければならないドレスを完成させ、同時にクエストクリアという声がどこからともなく聞こえたのだった。
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