眠っている時に

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 さて“魔力探知レーダー”も作ったし、もう寝ようかといった話になる。  置いてあったパジャマに着替えて……僕のパジャマはちょっと大きかったので屋敷のメイドさんに聞くと、それよりも小さい物はフリルの沢山ついたネグリジャしか無いと言われてしまった。  なのでこの大きいのでいいですと答えると、何故か残念そうな顔をされてしまう。  そこは期待しないで欲しいと涙目に僕は思った。  だって僕だって男だし。  さて、そんなこんなでパジャマに着替えた僕達。  リゼルがベッドにダイブした。 「フカフカのベッド、気持ちがいい……早く寝よう! シオン!」 「はいはい」  シオンがリゼルに呼ばれて仕方がないないなといったように苦笑してベッドに。  それからベッドに入るとリゼルが抱きついてきてそれをシオンが優しく頭を撫ぜている。   それがとても気持ちいいらしく、リゼルは嬉しそうに笑っている。  見ているだけで、何となくああいう風に眠りたい気もしてくるが、流石にこの歳で誰かに抱きしめてもらわないと寝れないのは僕のプライドが許さない。  それに今抱きしめてもらうとなると、クロウに抱きしめてもらうことになるがそれはそれで……なんだか恥ずかしい。  というかからかわれる気がする。  なので僕は何も言わず背を向けて右端の方に入り込む。  そこで、もそもそとクロウが入り込んでくる音がする。  気にしない、気にしない……僕がそう思っていると、そこで背後からにゅっと手が伸びてきて、
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