眠っている時に

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 僕は確かにやれるものならやってみろといった記憶がある。  でもだからって普通実践するだろうか?  そう僕は思いながら、起き上がる。  と、何故かリゼルが僕の方を赤い顔で見ていて、 「リゼル、どうしたの?」 「イズミ……イズミの癖にすっごいエロい顔をしている」 「! エロい顔ってなんだ!」 「エロい事して欲しそうな、物欲しそうな顔をしやがって!」 「何でそんな悪役みたいなセリフを言うんだ」  半眼で僕が見るとリゼルがうっと小さく呟いてから、 「ぼ、僕だってそう言う事が言える立場になりたいんだ!」 「いや、なっちゃ駄目だから。悪役だから、それ」 「……それもそうだな」  言われてみればそうだったというかのように、リゼルが頷く。  そこは納得する所なのかと僕は、ある種の驚きを覚えているとそこでクロウに、 「そういった下らない話をしていないで、イズミ、早く着替えろ。そしてさっさとクエストを終わらせるぞ」 「う、うう……何でそんなに急かすんだ」 「そういえばゲーム内のイベントで、期間限定の特別なアイテムがあったのを思い出してな。というわけでまずは朝食だ」 「ちょ、待って、まだ着替えていない!」  襟首を掴まれて食事の場所に連れて行かれそうになった僕は慌ててパジャマを脱いで、服に着替え始める。 「食事をしたらすぐに行くぞ。……もう一度メノウに案内してもらうか?」 「何度もは悪いよ。地図をもらって歩いて行こうよ。そんなに遠くなさそうだったし」  そう僕は提案したのだった。
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