八月二十四日

1/1
前へ
/28ページ
次へ

八月二十四日

 妖精さんは弱っていた。  たまに目を覚ましても体を起こす元気はなく、ただ静かに微笑んでいるだけだった。  目を覚ましているときはまだいい。寝てしまうと、苦痛の表情が見るに耐えなかった。  だからわたしは目を逸らした。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加