八月七日

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八月七日

 さて、今日は妖精さんとコミュニケーションをはかってみようと思う。  妖精さんはしゃべれない、なので、鉛筆を持たせてみた。  ふら、ふらり。転びそうになったので慌てて手の平で支えてやる。どうやら、鉛筆は妖精さんには重すぎるらしい。  ならばと机の中をあさる。  ペットボトル飲料のオマケで付いていた小さなボールペンを与えてみた。  いちおう持つことはできた。それでもやっぱり重たいらしく、すぐに転がしてしまった。  いじわる、というわけではもちろんないけれど、一円玉を持たせてみた。余裕らしく、にっこりと笑っている。十円、も平気。ならば五百円、は無理だった。  手を差し伸べると、ちょこちょこと指を這いのぼった。クッキーとオレンジジュースでできている体は、不安になるくらい軽かった。
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