244人が本棚に入れています
本棚に追加
「雪菜ちゃん、すごーい!!」
「ホント、すごいね!」
琴美と室井さんが私以上に顔を輝かせる。
二人を中心に周りのみんなが歓声をあげた。
「では、ビンゴの高遠雪菜さん!前へどうぞ!」
越石くんに呼ばれて私は例のごとく顔を真っ赤にしたままテーブルの間を縫って、簡易ステージに向かった。
「おめでとうございます!!」
大きな拍手が起こって、手渡された景品は…
「高級ディナーペア招待券!!」
ギフト用に綺麗に包装された招待券を越石くんから手渡された。
「…私なんかがいいのかな…」
ぼそりと彼に呟くと、越石くんは小さく囁き返した。
「いいに決まってるじゃん」
そして、大きな声で言った。
「おめでとうございます!さて、一緒に行きたいと思う相手は……いらっしゃるんですか?」
…え…?
会場を盛り上げるための越石くんのインタビューに、みんなが私の返事を冷やかしながら待っていた。
最初のコメントを投稿しよう!