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食堂に戻ると私が出て行ったほんの数分前よりもはるかに盛り上げっていた。
そこら中から大きな笑い声と歓声が聞こえ、大賑わいだった。
そんな中、食堂のドアを静かに入って来た私たちになど誰も気づくはずがないのに、たった一人気付いたのが…
…越石くん。
入ってくるなり彼と目が合ったけど、その視線はすぐに隣の吉野くんに向けられた。
越石くんは彼を確認した後、再び私に視線を戻し、口元だけでわずかに笑った。
私も越石くんと同じだけ、唇をほんの少し横に広げただけの笑みを返した。
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