終わりと始まり

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「……付き合ってるって……あの高遠さんと?」 「そ、あの高遠さん。残暑会が終われば堂々と『雪菜』って呼べる」 「…雪菜……? つき…合ってるって、マジか?」 「マジ。残暑会が終わるまでは内緒にしたいって彼女が言うからさ。ま、終わってもあえて言うようなことじゃねえけど…お前にはさ」 「…全然…気付かなかった…」 「気付かれねえようにしてたからな」 吉野は笑った。 なのに、俺は笑えなかった。 ほとんど連日のように吉野とも高遠さんとも顔を合わせてたにも関わらず、 俺は全く気が付かなかった。 マジかよ……
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