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頬を膨らまし不満そうな顔をした亜矢にため息をつき、テストの結果を伝える。
「今回はギリギリだけど合格だ」
「やったー!」
不満そうな顔から一転、無邪気に笑う亜矢。
その笑顔を見ると普段大人びて見える彼女もまだあどけなさの残る少女なんだと実感する。
「でもな、亜矢。本番までもう時間ないからな?ちゃんと勉強しろよ?」
「はーい!じゃあ帰っていい?」
俺は「まったく…」とぼやきながらも、亜矢を解放した。
廊下で「タカちゃん、じゃあねー!」と律儀にも手を振って帰る亜矢を見送ってから、俺は教員室へと戻る。
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