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「一緒に食いたかったなあ。」
おむすびを頬張りながら、未練たらしく言う俺に、妻は冷えた麦茶を差し出してきた。
「そうねえ。でも、きっと友達と楽しく食べてるわよ。」
お弁当を見せあいっこしてね。
そう付け足して、妻は笑う。
平凡だけど、自信作なのだ、あのお弁当は。
おかずを入れたカップは、キャラクターもののかわいいもので。
水筒も、新調していたっけ。
本当はスポーツ飲料を入れたかったけれど、学校からは水かお茶と言われているのよと、麦茶と氷を入れていた。
「子どもの中には、コンビニのお弁当やパンって子もいるそうよ。」
「は?コンビニ弁当!?」
いろいろあるのよ、家庭事情って、と妻は言うが。
それこそ、残酷じゃないのか、子ども同士で食べるときに、コンビニの弁当やパンってのは!
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