12  何してくれるんだ、もぉ! (続き)

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だが苦笑する裏側で、この「家族」という言葉から にわかに忘れかけていた嫌な予感が、俺の中に蘇る。 そして、彼女の名を口にした俺は、思わず真剣な目を向けた。 「あの、つぐみさん」 「はい」 「沙耶佳を見ていれば分かると思うんですけど、 ウチの女達って、すごく面倒っていうか、おかしなヤツらなんですよ」 しかし、俺の説明が下手過ぎたのか、唐突すぎたのか、 彼女はキョトンと小首を傾げる。 「でも私、沙耶佳ちゃんと話すの好きですよ?」 いやいやいや。 小さく突っ込みつつ、胸に嫌な予感が重く広がる。 「でも、アイツみたいなのが三人もいるんですよ?  しかも、なんかすぐに勝手な暴走するし」 「暴走?」 益々、彼女の声が不思議そうに首を傾げる。
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