12  何してくれるんだ、もぉ! (続き)

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すると、「そういえば」と言った彼女が、微笑みを俺に向ける。 「沙耶佳ちゃんって、潤平さんと似てますよね」 「はぁ?」 それには、思いっきりの驚きと、ちょっとだけムッとしたものが混じる。 俺は、あんなにガサツでも、早とちりでもないけどな。 だが彼女は、俺の気持ちとは逆に嬉しそうな笑顔になる。 「なんていうか、すごく綺麗な湧き水みたいなところが似てます」 久しぶりにかまされた、彼女の大きな不思議っぷり。 そしてやはり俺には、それが理解ができない。 しかし彼女は、すごく嬉しそうだった。 「きっと潤平さんのご家族は、皆さんそうなんでしょうね」 「そんなキレイなもんじゃないですよ、全然」
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