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試練
由衣を好きだと気付いたのが、俺が中2の頃だった。
もちろんそれまでも、由衣は俺にとって特別な存在だったけど。
俺ヤバイ?とマジで焦った
だって、由衣小3だよ、ロリコンという言葉が頭の中をよぎる。
でも、由衣以外にはまったくそんな感情はわかない。
由衣が中学に上がった頃は本当にヤバかった。
だから、あまり二人で会わないように気をつけた。
由衣は寂しそうだったけど、仕方がない。
俺の様子に気づいた両親が由衣の両親、健一さんと由紀子さんに相談し
俺が18歳の時会議が開かれた。
「大樹くんは、由衣のことが好きなのか?」
「はい」
「真剣なの?時が過ぎれば変わるんじゃない?他に素敵な女の子は沢山いるわよ」
変わるわけがない。由衣以外の女の子はどうでもいい。
「俺は由衣が好きです。気持ち悪いかもしれませんが、もう何年も前からです。 絶対に気持ちは変わりません」
「・・・・・・そうか、変わらないか」
「大樹くん、一つ約束してほしい。由衣が二十歳になるまでは手を出さないと。それまで気持ちが変わらなければ、由衣を持ってけ」
「本当ですか?わかりました、必ず守ります」
こうして7年にも及ぶ試練の日々が始まった。
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