金科玉条

17/26
前へ
/26ページ
次へ
「一応確認しておくけど… ヒロトは女性が好きなんだよな?」 レイジは改まって確認をしてみる。 「当たり前だ。僕は男だからなっ!」 一安心したような、安堵の表情のレイジ。 何かの間違いで、BLのように同性に興味を 持っていたら、正しく導かなければならない が、その心配は杞憂だったようである。 「間違っても、レイジ。お前だけは好きに ならんから安心しても良いくらいだな!」 面と向かって言われると、レイジは男として 魅力に欠けている。と言う気もしてしまうが、 どこぞのBLのように一線は越えたくない。 ヒロトとレイジは友人だ。それは変わらないし これからも変わってほしくない関係なのだ。 「んでよー。女装ってどんな気分なんだ?」 ヒロトは(やはり、そう来たか)と思った。 レイジもレイジで、女性に対する想いが 犯罪では無いにしろ、歪んだ部類だと ヒロトは信じていた。だって言うだろ? 「類は友を呼ぶ」って、な。 ヒロトが歪んでいるなら、レイジも歪んでいる。 昔の人は、かなり真理を突いた言葉を残した事に 尊敬以上の何かの念を抱いてしまう。 (レイジのジャーナリスト魂のお出ましだ!)
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加