141人が本棚に入れています
本棚に追加
episode198 お仕置きの時間
「おい、クリスチャン」
姿を現した。
「征司……」
まさしく
僕の探していたものが。
「何してるか想像はつくが、も少し静かにできないか?」
かくれんぼの鬼同士戯れてる間に
向こうからやってきた――。
バクバクと心臓を高鳴らす僕とは裏腹。
「ねえ、何してるか想像はついても誰としてるかは分からないでしょう?」
「なっ……!」
彼にとってはあくまで遊びの延長なんだ。
クリスチャンは間延びした声でそう尋ねると――。
「あ?」
頭を抱え扉にもたれていた征司が
ようやく顔を上げたその瞬間を狙って。
「ヤッ……!」
指輪を嵌めた指を
僕の中から勢いよく引き抜いた。
最初のコメントを投稿しよう!