episode198 お仕置きの時間

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「ほら、お兄様にご挨拶しなきゃ」 その上。 「やめて……」 俯く僕の髪を 意地悪くかき上げて。 「だって、見つかっちゃったのはこっちさ」 もう逃げも隠れもできないでしょ なんて言いながら――。 「ほら」 「……やだ」 僕の首に手をかけ 火照った顔を晒させる。 「あの……」 こんな状況で 気の利いた言葉なんて出るもんか。 顔を見る勇気もなくて 僕はただ茫然と視線を泳がせていた。 「ん……?」 それで気づいたんだ。 征司の様子が変なことに。
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