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新しい自転車。赤のベルトが特徴的なカーキ色のリュック。高校の制服である、白いポロシャツに紺色のスカート。私の全身は、全て自分の希望通りのもので包まれている。
それなのにどうして、こんなにも虚しい気持ちになるのだろう。楽しいことなんて何もなくて、ただ淡々と規則的な生活を繰り返している。
自然に溢れ、マイナスイオンいっぱいの道を走り、空に真っ直ぐに伸びるひこうき雲を追いかける。名前に空とついているからなのか、昔から空を見上げるのが好きだ。
この世界を優しく包み込むような青。透き通るような青。子供の時は幼馴染と空を見上げて一日を過ごすこともあった。
ただ純粋にキレイだと思っていた。見上げるだけで元気をもらっていた。
――でも、いまは空を見ても、何とも感じなくなっていた。
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