九.空色のネックレス。

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「ねぇ陽咲ちゃん。今日は自転車で河原まで行かない?」 「うん、行こう行こう! ねぇ、駆は一緒に行く?」 「ん? どこに?」  やっぱり駆は、二人の会話を聞いていなかった。陽咲は「ちゃんと人の話聞いていてよ」と文句を言いながらも、河原に行く話を説明する。 「俺も行く! サッカー教室があるからちょっとだけどな」 「じゃあ決まり! 家に帰ったら、自転車でほたるの家の前に集合しよう」 「うん!」  三人は河原に行く約束をして、いったんそれぞれの家に戻った。ほたるもいつもの元気を取り戻して旅館に戻る。優子さんにランドセルを預けると、裏口に停めてある自転車に跨って、二人が来るのをじっと待っている。
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