九.空色のネックレス。

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「ほたる、お待たせ」  駆はほたるが外に出たあとすぐにやってきた。自転車のカゴにはサッカーボールが入っている。 「駆くんはいつもすぐに来てくれるね」 「当たり前だろ! 女の子を待たせたらいけないからな」  得意げに話す駆の額にはうっすらと汗がにじんでいる。好きな子を待たせたくないから急いで来たのだろうか。 「駆くんって本当にカッコいい。ほたる、駆くんのことだーい好き!」 「ば! ばか! 恥ずかしいだろ」  ほたるはストレートに気持ちを伝えることが出来る。駆に対しても、何度も好きだって伝えている。その度に駆はりんごよりも顔を真っ赤にして照れていた。  駆はほたるに対して好きとは言わない。でも、僕は知っているよ。君も彼女が大好きだということ。
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