十.新しい友達。

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「ほたるちゃんが謝ることなんて一つもないのに……本当にほたるちゃんは優しいね」 「そうかな? そんなことないと思うよ?」 「ううん、私、ほたるちゃんみたいな人に初めて出会ったよ。そんなほたるちゃんになら……秘密を話しても大丈夫かな」 「秘密?」  ほたるの心臓がトクンと跳ね上がる。秘密ってなんだろう。石ころの僕もちょっとだけ気になった。 「私、昔から、人には見えないものが見えるんだ」 「人には……見えないもの?」  奏は道の途中で立ち止まった。目を閉じて、ゆっくりと深呼吸をする。そして、隣で足を止めているほたるの顔をまっすぐに見つめる。 「幽霊」  彼女ははっきりとそう言った。秘密を聞いたほたるは一体どんな表情をしているのだろう。  僕の体みたいに目をまん丸にして、驚いているのかな。
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