十一.中学校。

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――中学校の入学式は無事に終わり、新しい校舎で、新しい仲間達との生活が始まる。新しいクラスメイトのうち、半分は同じ小学校だった。あの幽霊が見える奏も同じクラスだ。  僕はほたるの中学校生活に関しては何の心配もなかった。非の打ち所がないほたるにはすぐに友達が出来た。人望が厚く、ほたるの周りには沢山の友達が集まった。  それに、一つ上の学年には陽咲と駆もいる。ほたるにとって一番心強い存在だ。 「ほたる、遊びに来たよー」  陽咲と駆は、ときどきほたるの教室に遊びにきていた。陽咲は小学校とあまり変わらないけど、昔よりも女の子らしい雰囲気をまとっている。駆はうんと背が伸びて、大人みたいに背が高くなった。声は低くなり、体つきも男らしい。
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