十一.中学校。

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「今週からテスト期間で部活が休みになるんだ。また三人で一緒に帰ろうぜ」  駆はサッカー部、陽咲はバレー部に所属している。授業後に練習があるため、帰宅部のほたるとは下校時間が合わなかった。 「あー、私も部活ないんだけど、同じクラスの友達と勉強して帰ろうって約束しちゃったんだ。だから、二人で帰りなよ」  陽咲は申し訳なさそうに手を合わせている。 「……分かった。ほたるはどうする? 俺と一緒に帰るか? 恥ずかしかったら別々でいいけど」 「恥ずかしい? どうして?」 「うーん。いや、何でもない。ほたるがいいなら、一緒に帰ろうか」 「うん! 楽しみにしているね」  ほたるは、駆と一緒に帰る約束が出来てすごく嬉しかったみたい。声のトーンがいつもより明るい。心臓のドキドキが僕にも伝わってくる。  
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