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「海堂さん、ずっと前から好きでした。僕と……付き合って下さい」
「あ、あの、えっと、ごめんなさい。他に好きな人がいるので」
もうこれで何人目だろうか。ほたるが男子生徒から告白されるのは。場所は決まって体育館裏だ。人気が少なく、今日みたいにしんしんと雪が降っている日でも傘が要らないからだろうか。
中学二年生になったほたるは全校生徒のマドンナ的存在になっていた。男子はほたるの圧倒的な美しさに釘づけだ。『澄ノ島の天使』と言われるだけのことはある。
でもほたるは、男子からの告白を受け入れることはなかった。
「ほたるちゃん、また振ってきたの? これで何人目?」
「えっと、何人かな……」
「覚えていないの? ちょっと男子が可哀想だねー」
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