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――僕のこんな非科学的な願いは叶うわけもなく、とうとう、駆と陽咲は中学校を卒業する。
卒業式の後、卒業生たちは運動場に集まっていた。ホームルームを終えた在校生たちの一部も集まっていた。もう家に帰ってもいいのに、彼らはずっと残って話をしている。
今日はぱらぱらと雪は降っているけど、傘をさすほどではない。陽咲たちにとって門出の日なのに、天気が悪いのは残念だ。
「駆くん!」
ほたるは人ごみをかき分けて、ようやく駆の元についた。駆も一通り友達と話を終えたようだった。手には卒業証書と、何個かプレゼントを持っている。そして、なぜか学ランにはボタンが一つもついていなかった。
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