十四.別れの日。

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「私、うぬぼれていたのかな。勘違いしていたのかな。……駆くんはずっと、私じゃなくて陽咲ちゃんと二人で遊びたかったのかな」  そんなことない、僕は知っている。駆は確かに、ほたるのことを想っていたよ。 「もしかして、私って、二人と一緒にいない方がいいのかな」  それは違う、二人とも、君のことが大好きだよ。それは君が一番、分かっているでしょう? 「……最近ね、学校も居心地が悪いんだ。相変わらず、家ではママと仲良く出来ないし……ねぇ、私って、一人ぼっちなのかな? 私がダメな子だから、一人になっちゃうのかな?」  そんなことを言わないで。君は一人じゃない。友達は、君に嫉妬しているだけだよ。それにほら、奏だっているじゃないか。優子さんもいる。
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