十四.別れの日。

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 君はダメなんかじゃない。君ほど優しくて心の綺麗な子はいないよ。だから、ねぇ、そんなに悲しい顔をしないで。 「……やだ、私、何ネックレスに話しかけているんだろ。馬鹿みたい」  ほたるはそう言って、僕から離れてベッドに横たわった。この部屋の中には、ほたるのすすり泣く声だけが聞こえている。  僕に手があったら、彼女の背中を優しくさすって、励ましてあげることが出来るのに。  僕が声を持てたら、君がどれだけ素晴らしいかって、伝えることが出来るのに。  僕に目があったら、君と一緒に涙を流してあげる事が出来るのに。  僕が人間だったら、君の一番の味方になれたのに。  僕が、僕が、僕が、僕は……………。  ねぇ、どうして…………僕はただの石ころなんだろう。  
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