十五.本音。

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 ネックレスが私たちに教えてくれた真実は、すぐに受け止められるようなものではなかった。  頭を強く殴られたかのような衝撃がいつまでも残る。今自分が、どんな感情を持っているのかも分からなかった。  分からないのに、どうしてとめどなく涙が溢れてくるのだろう。 「……ありがとう、ネックレス君。君の記憶、きちんと受け取りました」  柳さんがネックレスにお礼を言うと、自然と私たちの手はネックレスから離れた。駆の手の温もりがいつまでも消えない。  ネックレスが教えてくれたことをすぐに受け止めることは出来ないけれど、私は一つだけ、隣にいる彼に確かめたいことがあった。 「ねぇ、駆。……違うよね。あんたが好きなのは、今も昔もほたるだけ、だよね?」
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